PC版&PS版 To Heart
この春、オレはいったい、どんな出会いをするんだろう……?
Leafを一気にメジャーに押し上げることになった記念すべき作品である。
既に発売されてから数年経っているが、未だにその人気は衰えていない。
事実、同人誌界では未だに一ジャンルとして君臨しており、その息の長さが分かるというものである。
このゲームはLVN(リーフ・ビジュアルノベル)の第三作目として作られたが、第一作「雫」、第二作「痕」と比べ
ると、非常に一般度が高くなっている。
つまり、前作までに比べるとギャルゲー度が一気に上がっているということである。
それまでの作品がおどろおどろしい雰囲気があったのだが、To
Heartでは普通の高校生活が一つの売りにな
っている。
ただし、そこにいるキャラクターはロボットあり、超能力者あり、魔法使いありと一筋縄でいかないが。(^^;)
ゲームシステムもそれまでとは異なり、選択肢はあるものの一本道ではないため前作からのファンは少し戸惑
ったのではないだろうか? 事実、私自身も最初は訳が分からず雅史エンドになってしまった。(爆)
基本的には放課後に誰に会うのかが一番の焦点になってくるのだが、PC版では実際に行ってみないことには
分からないため、攻略する相手によってはリロードする羽目になる。
ただし、その日ごとに何処に誰が出現するのかは決まっているので一度一覧表を作ってしまえばあとの攻略は
かなり楽になる。
PS版ではその点が改善されており、何処に誰がいるのか一目瞭然になっていた。
更にPS版ではミニゲームが3つあり、ゲーム途中でそれをプレイすることになる。
もちろん、その後そのミニゲームだけをプレイすることも可能である。
ミニゲームは
「お嬢様は魔女」(シューティング)
「Heart by Heart」(対戦)
「○△□×」(パズル)
の三種類でそれぞれ良くできている。このうち「Heart by Heart」は「初音のないしょ」の中の付属ゲームとして
既に発売されていたが、パッドを使えるため操作性がかなり向上している。
シナリオ自体は一部を除きかなり出来の良いものばかりである。
特にブレイクする原因となったマルチシナリオでは泣けない人はいないのではないかと思われる。(人によっては
マルチシナリオで泣けない奴は人間じゃないというのまでいたりする。(爆))
各キャラ毎の紹介は別ページで行うが、既に発売されて数年経っているのでネタバレに関して特に考慮はしてない
から未プレイの方は注意して欲しい。
神岸あかり
長岡志保
保科智子
宮内レミィ
来栖川綾香
雛山理緒
来栖川芹香
松原葵
姫川琴音
HMX−12マルチ
HMX−13セリオ
なお、HMX−13セリオシナリオは存在しないが、このところのお気に入りなのであえて紹介させてもらう。(爆)
★PC版とPS版の違い。
PC版は18禁ゲームであり、当然の事ながら濡れ場が存在する。それに対し、PS版は当然の事ながら一般向け
になっているのでそのシーンはカットされている。
しかしながら、元々物語の構成上そのシーンがなくても問題がないような作りになっているので違和感を感じるこ
とはないだろう。
むしろ、濡れ場がない方が良いシナリオもあるので、場合によってはPS版の方が良かったりする。
とはいえ、Leafの良い所は例えそういうシナリオであっても濡れ場に対し手を抜いてない点は非常に評価できる。
ただし、濡れ場シーンになるといきなり主人公が親父臭くなるのは勘弁して欲しいが…。(^^;)
その他の違いはPS版ではCVが入っている。このCVも制作者のこだわりがあったらしく違和感はほとんどない。
聞いた話だと最初のキャスティングでは大御所がかなり多かったらしい。(^^;)
裏技ではないがCV無しでプレイすればどちらか一枚のCDがあればプレイするのは可能である。つまり、PSが
二台あればお互いに楽しめる。(声は出ないが)
また、キャラ毎に音声のオンオフができるのでそれによってプレイ時間の短縮も可能である。
シナリオとしては来栖川綾香シナリオが追加になっている。
元々PC版でもその予定はあったらしいのだが、時間的制約から間に合わなかったらしい。
PC版、PS版共に主人公の名前を変更することができるが、PS版に関しては「藤田浩之」のままにしておいた方
が楽しめる。その理由はデフォルト設定であればその名前でキャラクター達が呼んでくれるためである。
とにかく買って損はないゲームである。
できることなら両方買って比べて欲しい。
総合評価:90点/100点満点(PC版、PS版とも)
文責:あかさ