君が望む永遠
「ーーーーー時間は人にとって最も優しくて残酷なもの
深く傷ついた心を癒してくれるかわりに、
あなたへの想いを移ろわせてゆく」
某所にてお試し版の話題があり、かなり評判が良かったのでプレイしてみました。
確かに評判通りの作品でした。
おかげでSSの更新を止めて嵌りましたから。(^^;)
システムはオーソドックスなVNですが、演出効果も音楽も良く、充分楽しめます。
特に気に入ったのがテキスト履歴で私の場合、ついクリックしすぎて先に進めすぎてしまうため、この機能がないとつらかったりします。
また、その時点でCVを再び聞くことが出来るのも良い点ですね。
画面効果もDirectXを使っていないにも関わらずすんなりと動いています。
音楽もPCMとCDDAのどちらかを選択することが出来るのでNT系のOSを使っている方でもストレスなしにBGMが流れます。
ただ、惜しむらくは一回あたりのプレイ時間が非常に長いということでしょう。
CVがフルボイスなせいもありますが、シナリオそのものが長いためでもあります。
一回あたりのプレイが4時間くらいで終わってくれれば良かったと私は思います。
また、一部シナリオでは整合性にやや問題があり、おかしな点があったのは残念なことでした。
更に誤字・脱字も目立ちましたね。一応、二回目以降はパッチを当ててからプレイしましたが、それでも完全には無くなっていませんでした。
お話は第一章と第二章に別れており、第一章の方はお試し版でプレイされた方もいるかと思います。
まあ、はっきり言えばこの第一章はかなり長いプロローグと言ったところで、第一章が終わった時点でオープニングが流れます。
内容は高校3年の夏を迎えた主人公鳴海孝之、速瀬水月、涼宮遙、平慎二を中心に始まります。
鳴海孝之は成績がそれほど良いわけではなくどこにでもいる学生で、速瀬水月は実業団から声が掛かるほどのスイマーです。
涼宮遙は水月の、平慎二は孝之の親友です。
話は遙が孝之に告白することで進んでいきますが、最初の時点では嫌いじゃないから付き合っている形で徐々に本気になっていきます。
この辺は高校生らしい微笑ましさが良くでています。
そしてその遙が交通事故に遭うところで第一章は終了します。
第二章はそれから3年後の話になりますが、これがメインの話になっていきます。
はっきり言ってかなりの修羅場、痛いシーンが目白押しになっていきますが、バイト先でのやりとりが能と狂言の関係になっていて一服の清涼剤として機能しているためそれほどつらくありません。
一部でホワイトアルバムと比較している人もいましたが、はっきり言って内容的にはホワイトアルバムよりも重いです。(^^;)
しかしながら、私の場合、鬱になるようなことはありませんでしたけどね。
つーか、元々お話として見ているせいだと思います。インサイドしやすい人にはあまり向かないかも知れません。
では、各キャラクター毎の感想はキャラクター名をクリックして下さい。
ただし、ネタバレ全開ですのでプレイされていない方は注意をお願いします。
涼宮遙
速瀬水月
涼宮茜
星乃史緒
天川蛍
穂村愛美
大空寺あゆ
玉野まゆ
話が長い点及び誤字・脱字の面を除けばかなり楽しめる作品ではあります。
ただ、初めの方にも書きましたが、痛い話が嫌いな方、特にホワイトアルバムに拒否感を持つような方だとちょっと厳しいかも知れません。
とはいえ、状況がまったく異なりますからある程度は受け入れられるかも知れません。
攻略そのものは難しくありません。
そのキャラ方向へ進んでいけば自然と最後まで行ってしまいます。
特に遙、水月シナリオへは途中の選択肢でどちらにでも行くようです。
私としては史緒シナリオと愛美シナリオはあまりお奨めできません。
総合評価:80点/100点満点
文責:あかさ